#001『最後の冒険家』石川直樹 | 高度1万メートル上空を熱気球に乗って眺めたら…

読みたい本リストが200冊に達したので、唐突に、軽率に、【200冊マラソン】はじめます!

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一冊目は、先日”21_21DESIGN”で購入した『最後の冒険者』。

著者の石川直樹は写真家・冒険家(本人は否定しているが)。この本は彼の気球乗りの師匠である、神田道夫の冒険の記録である。神田は2008年の熱気球による太平洋横断挑戦中に行方不明になっている。

気球に乗ったことはない。あんな不安定で簡単な作りの箱で、地面から離れるなんて危なすぎる。高所恐怖症でもあるし。それでも、勝手なもので、飛行機に乗るのは好きだ。自分の座席の下を想像しないよう努めながら、安全な部屋の中で空中散歩を楽しんでいる、ということにしている。とりわけ機体が雲の中に突っ込み、少々揺れた後にパッと視界がひらけ、平たい雲や立ち昇る雲が真っ白に限りなく広がる景色は、何度見ても心奪われる。あの雲の上、本当に歩けそうだな、と成長しない空想を楽しんでいる。これはだいたい、高度5000〜1万3000メートルらしい。そしてこの高さを、バーナーで火を焚いて浮き上がる熱気球で、飛ぶ、というのだから、やはり普通ではない。冒険家、としか言いようがない。

この本の中でもっとも印象的だったのは、著者がはじめて気球飛行をした場面、そして神田とともに一回目の太平洋横断に挑戦した場面。どちらも、気球に乗って空に浮かぶと どんな景色が広がり どんな音が聞こえて、どんな気持ちになるのか、が率直に綴ってある。

著者の淡々とした、それでいて読者に寄り添い、感動をあますところなく伝えてくれる確かな筆力にひきこまれ、一気に読み切ってしまった。生と死に迫る冒険家の、真摯な姿勢に、自分の日常のいろいろな判断基準が、つまらないことに囚われていないか、疑いたくなる。”日常そのものこそが冒険なのだ”という旨の石川さんの言葉に、今日をつきつけられた。


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