『フレンズ』が終わってしまった。
10ヶ月かけてほぼ毎日見てきた『フレンズ』がついに最終回を迎えてしまった。本当に寂しくて(もちろん2周目に突入する)、なぜこんなに好きなのか、なぜこんなに寂しいのか、考えてみた。
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『フレンズ』とは?
よく、英語学習にいいよ!と紹介されているので、聞いたことがある人も多いと思う。
1994年から2004年までの10年間、アメリカで放送されていた長寿番組。ニューヨークで暮らしている仲良し6人組が、毎日仕事したりデートしたりぶらぶらしたりしている様子を垂れ流す、シチュエーション・コメディ(シットコム)。
基本ずーっと笑っていて、ごくたまにシリアス、からのほっこり着地を繰り返す。人気すぎて、当時社会現象にもなったそうな。
1994年というと私は3歳だったので、リアルタイムでは見ていないけれど、フレンズのすごいところは放送終了後13年‼︎にして私のように新しいファンを増やし続けていることだと思う。
英語学習にいいのか、と聞かれると、いいと思う。
わたしは約3年間、日本で一切英語に触れてこなかったのだけど、この10ヶ月ほぼ毎日フレンズを見てきたおかげで、TOEICのスコアもIELTSのスコアも留学時より上がってしまった!
フレンズの好きなところ
気持ちよく見ていられる倫理観
キャラクターみんな魅力的なのだけど、彼らは決してただの良い人ではなくて「それはあかんやろ」ということもよくする。
でも周りの対応や本人の華麗なるリカバーで、最終的にバランスよく着地する(実際、現実で自分の友達にされたら絶交してると思う笑)。
見ている側としては、ずーっと胸糞悪いということはないし、完璧でないキャラクターたちに愛着が湧くし、その倫理観を持つドラマの空気感に安心して次のエピソードを再生できる。
カラッとした笑い
わざとらしさも含めてハッピー。ザッツアメリカン。
仕事で疲れて帰ってきたら、バカ笑いしたくないですか。
わたしにとっては『フレンズ』は日常に笑う機会をくれた救世主だった。会社では誰とも話さないし、家に帰ったら一人だし、という状況で『フレンズ』を見始めると「英語、所々わからないけどわかる!」という嬉しさと、“笑う”という行為が、気分転換に効果的だったようで、目にうつる世界の色がワントーン明るくなった。
こんな20代を過ごしたかった
なぜまた一から見直してしまうのか。
もちろん英語学習的に、彼らのジョークを全部理解して使えるようになりたい!という理由もあるけれど、あの6人が醸し出していた空気があまりに離れがたいからだ。
初めの頃、キャラクターたちは20代前半の設定で、キャリアも浅く独身で、思考がかなり”その日暮らし”だった。
その時楽しいことを、好きな人とする。それがいかに生産的でなくても。
これは、私が無意識に根底でとらわれ続けている「先々のことを考えて、今したいことを我慢しなければならない」という思考と真反対だった。20代とはかくあるべき…。
とはいえ、キャラクターたちもただノーテンキなのではなくて、「成功したい」「結婚したい」「大事なものを大事にしたい」と頑張っている姿にとても勇気付けられる。
最終話を迎えて感じる、時間の残酷さ
最終回のあと迷いなく最初のエピソードに戻ってみて、最後の方と時間の流れが全然違うということに気づいた。
時代のせいなのか、制作側の都合なのか、やはりキャラクター達が”大人”になって忙しくなったのか。
変わらないこともあるけど、変わってしまったこともある。時間は戻らない。その点の残酷さも感じた。
今の時間をしっかり味わっていこう、と思わせてくれる。
さいごに
フレンズのキャラクターは最後、各々の「大事にしたいこと」を最優先して、人生の選択をしていく。お互い離れがたいけど、お互いの意思を尊重して応援しあう。あの10年間があって、次のステージに進んだのだから、彼らは幸せなはずだ。
よく言われることだけど、本当に「その時その時を一生懸命生きていたらいい」んだな、と思う。自然と時間は過ぎるし、先のことを案じていてもタイムスリップして何かを行えるわけでもない。逆に、数年後の自分は、これからの数年間で自分が行うことで確実に変わるんだなとちょっと戦慄もした。
自分の好きなこと、やりたいこと、一緒にいたい人など、自分の「欲」にストッパーをかけずに素直になろうと思う。
しかしやはり時代は感じる。キャラクターが全員白人でニューヨークっぽくないし、ジェンダー観や結婚観が古いと感じることも。今の時代の『フレンズ』を作るとしたら、もっと色々な意味で多様性があるかもなあとは思う。いいドラマあれば教えてください!
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