ヨーテボリ美術館に友達と行ってきた話の第二弾。
前回、抽象芸術ってなに?という部分で長くなってしまったので興味のある芸術初心者の方は是非!
今回は友達と芸術鑑賞するの楽しいぞ、という話。
友達と美術館をめぐる楽しさに気づいた
美術館は一人で観るほうが楽しいと思ってきたので(人といってもすぐにバラバラになって、各々見終わったらなんとなく集合して帰る、というスタイルでずっと来ていた)、今回友達と「同じ絵を見ながら話す」というのが新鮮だった。
特にそうしようと決めたわけではないのだけど、抽象的な絵だからお互い思い浮かんだことを話したくなってそうなったのかもしれない。
絶望?歓喜?
特に面白かったのは3つ。一つはこの横に長細い絵で

わたしは真ん中の意図的に作られた空間と手を挙げている人たちがちょっと不穏に感じて、「予測できなかった残酷な障壁が現れた!oh my god」という風に思った。棒人間だからちょっと楽観的な空気もあるけど笑
一方友達は「これは湖につき出した橋で、春になって喜んだ人たちがこぞって湖に飛び込もうとしているシーンだ!」と言った。
楽しすぎる発想。そして湖につき出した橋(以下写真参照)から湖に飛び込んだことのない私にはできない発想で面白かった。
こういう橋。ユーテボリ郊外の湖にて
人?海?空?
もうひとつ面白かったのは、この絵。

わたしは「人かなぁ?絶望感なのかなぁ?夜の海??」と思った。
友達は「厚い雲に覆われた空を見上げた景色に見える。雲の隙間から少しだけ青空が見えてる」と言った。
た、たしかに!そう言われるともう雲にしか見えない。冬の間太陽がほとんど現れない土地(スウェーデン)で生活してるからこその発想かな、と思ったりもした。そしてこの人は空をよく見上げてるのかな、と思うと、ひとりの時の彼女の素敵な面を垣間見れた気がして嬉しかった。
ポジティヴ?ネガティヴ?
もう一つはこの絵。

わたしは「色の組み合わせが好き。ポジティヴな感じはしないけど、ネガティヴというよりは落ち着いてる印象。」
友達は「雨の日に街行く人たちが一斉に斜め上を向いているように見える。悲しい中にも希望がある感じ」と言っていて
人やシチュエーションが浮かぶ感性をとても素敵だなぁと思うと共に、感じ取っている印象が限りなく近い!ということに盛り上がった。
さいごに
芸術鑑賞を誰かと一緒にすると、その人がこれまでに見てきた世界、慣れ親しんできたこと、知っていること、などバックグラウンドや考え方が垣間見れる気がした。
また、全然違うバックグラウンドで「その発想はなかった!」と面白がるだけでなく、「結局感じ取った印象や感情は一緒だ!」という一緒である部分もとても多かった。
芸術家の狙いは様々だろう(狙いなんてないのかもしれない)けれど、コミュニケーションを発生させるというのは、芸術が持っているすごい力だと思う。
次美術館にいくときは、誰かと一緒に行ってみると、その人の新しい面が見られるかもしれない。
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